時間の流れが
変わった

子育ても仕事も楽しい、心に余裕のある暮らし。

より良い子育て環境を求めて、2020年に、東京から熊本市に移住した木下裕之さん・知美さんご夫婦。裕之さんの実家のサポートを受けられることで、仕事と子育てを両立する日々に余裕が生まれたといいます。移住までのプロセスや、熊本市での暮らしについて詳しく聞きました。

仕事と子育ての両立に悩んだ、東京での日々

—東京での暮らしについて教えてください。

【裕之さん】就職を機に上京し、ITエンジニアとして働いていました。仕事は順調でしたし、東京は魅力的な場所やモノがたくさんあるので、仕事もプライベートも充実していて楽しかったですね。東京出身の妻とも出会えました。

—熊本への移住を意識し始めたのはいつ頃ですか?

【裕之さん】結婚して長男が生まれてから、ライフスタイルがガラリと変わりました。例えば、遊びに行く場所が、渋谷や新宿などの繁華街ではなく、郊外の商業施設や公園になりました。小さなこどもを連れて、電車を乗り継いで郊外まで行くのはとても大変でした。こどもが騒いで周りに迷惑をかけないかとハラハラして…。

【知美さん】仕事と子育ての両立も大変でした。私は東京で生まれ育ちましたが、その頃は、実家が新潟にあったんです。夫の実家も熊本で遠いので、子育てで両親に頼ることができなくて。当時私は会社員として働いていましたが、夫は土日も仕事で泊まりの仕事も多く、ほとんどワンオペ育児でした。次男が生まれてからは、息子たちが交互に病気にかかって、仕事を休まないといけないことも増えて…。そうした日々に疲れてしまって、「このまま東京で、夫婦2人だけで頑張り続ける必要があるのか」という疑問が湧いてきたんです。

そんな時、たまたま出かけた有楽町で「ふるさと回帰支援センター」を見かけました。ちょうど熊本県主催の移住イベント「くまもと暮らしフェア」が行われていて、立ち寄ってみることにしたんです。それが、熊本市への移住を意識し始めたきっかけでした。2019年のことです。

 

熊本で新しい働き方に挑戦

—東京から熊本市へ移住することに不安はありませんでしたか。

【裕之さん】僕は熊本市出身ですし、良い街だと分かっていたので、こっちで暮らすことに全く抵抗はありませんでした。勤めていた会社を辞めないといけないことだけが不安でしたね。

【知美さん】私も、熊本市には何度か遊びに来ていて、街の雰囲気は分かっていたので抵抗はありませんでした。街中も自然もあるし「便利で暮らしやすそうだな」と、熊本市へのイメージがすごく良かったんです。もしも、熊本市がのどか過ぎたら移住は難しかったかもしれませんね。

—裕之さんは、どのように転職活動を進めましたか?

【裕之さん】先ほどお話しした「くまもと暮らしフェア」で、熊本の企業が5社ほど出展されていて、担当者の方とお話しました。また、2019年に行われた、熊本市主催の「くまもと大内覧会」にも参加したんです。合同就職面談会や移住相談会、熊本市と周辺をめぐるバスツアーがセットになった2泊3日のイベントなのですが、合同就職面談会には130社ほどが出展されていました。ここでもいろんな企業の方々と話をすることができましたよ。

今勤めている株式会社アネシスはどちらのイベントにも出展していて、役員と人事担当者が熱心に話をしてくれたんです。話を聞いて、「いろんなことにチャレンジできる環境が整っている」ということが伝わってきました。会社の将来性も感じたので、就職を決めました。

僕はもともと安定志向で、東京で勤めていた会社は上場していて将来も安泰、というところでした。アネシスはこれから上場を目指す段階にあるので、入社することは僕にとっては挑戦だったんです。ですが実際に働いてみて、経営戦略や新規事業の立案、人事、災害対策など、さまざまな業務に携わることができ、とても楽しいですね。

—知美さんは、ヨガやよもぎ蒸しの自宅サロンを開いていらっしゃるそうですね。きっかけは何だったのですか?

【知美さん】東京では、会社員をしながら、ヨガインストラクターとしても活動していました。若い頃にヨガに出逢って、こどもを生んでからは離れていましたが、子育てで疲れ果てた頃に夫の後押しで再開したんです。次第に心が整って体調も良くなり、気持ちが穏やかになりました。私が笑顔でいると、こどもたちもうれしそうなんですよね。

そこで熊本では、かつての私のように、子育てが大変で辛い思いをしているお母さんが息抜きできる場所をつくりたいと思い、自宅サロン「To Me Atelier」を始めました。お子さま連れでもOKです。私自身も、転勤族のお母さんや、移住者のお母さんたちとつながれる場所になればいいなと思っています。

夜にお客さまがいらっしゃる時もあるので、その時は、夫の両親に息子たちを預かってもらっています。夕ご飯やお風呂もお願いできるので、とてもありがたいですね。

都会で暮らしやすい熊本市

—熊本市での暮らしはいかがですか。

【裕之さん】東京では、満員電車での移動や飲食店のテーブルの間隔の狭さなど、パーソナルスペースが狭いことが苦痛でした。熊本は車で移動できますし、飲食店も比較的広いのがうれしいですね。車で通勤していますが、自分だけのドライブ時間を楽しんでいますよ。

【知美さん】熊本市は街中と自然との距離が近く、暮らしやすいです。自転車で移動していますが、自宅の近くにスーパーや病院などがそろっているので不便さは感じません。また、我が家は中心街の近くですが、車で1時間くらいの距離に阿蘇があります。息子たちに自然と触れ合える経験をさせてあげられるのもうれしいですね

木下さんご提供写真

【裕之さん】熊本市に移住して、時間の流れが変わったと思います。東京にいる時は毎日忙しくて、ずっと追われている感じでした。今は、子育てのサポートがあることもあって、心の余裕を持ちながら、僕も妻も仕事でいろんなことに挑戦できていますね家族の時間もゆっくりと過ごせるようになりました

—最後に、熊本への移住をお考えの方にメッセージをお願いします。

【裕之さん】熊本市は、皆さんが想像していらっしゃる以上に都会で暮らしやすいまちです。TSMC進出などもあり、今後の経済発展も期待できるので、充実した生活が得られると思います。

【知美さん】私は東京出身ですが、そんな私でも、熊本市は便利なまちだなあと思います。ぜひ、熊本市への移住を検討してみてくださいね。

 

お名前:木下裕之さん
取材時の年齢:40代
ご職業:株式会社アネシス勤務
移住歴:2年目
移住前の居住地:熊本→長崎→東京

お名前:木下知美さん
取材時の年齢:30代
ご職業:自宅サロン「To Me Atelier」経営
移住歴:2年目
移住前の居住地:東京

※記載の情報は、すべて取材時のものです。